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湘南野菜の生産者をご紹介

中津川農園 中津川尚秀さん

父のようにできないからこそ、自分なりに合理的な仕事の仕方を考える

正直に父がすごいなと思う部分は、仮に自分が父と同じ仕事の仕方で、同じ仕事の量をする場合、自分だったら過労で死んじゃうなってよく思うんですよ。逆に言うと、(父のように)できないからこそ、合理的に仕事の仕方を考えて、同じかそれ以上の結果をださなければという思いもあります。

特に販売などについては、昔は一つの流通事業者さんにお任せして、生産者は出荷するだけで良かったのですが、今は生産者も自分で販路を開拓していかなければいけない時代なので、そうした部分は特に新しいやり方で自分が切り開いていかなければと思っています。

なによりも”タイミング”が命

例えば、キウイであれば、花をいつ落とすか、いつ剪定をするのか、いつ肥料をやるのかなど、それら一つひとつのタイミングで最終的な味も収量もすべて変わってきます。

もちろんこれまでの経験もそうですが、一番は、栽培が上手な他の生産者さんのやり方からしっかりと学ぶというのが良いのではないかと個人的には考えています。果樹は一年に一度の勝負なので、やはり自分一人の経験だけではやはり限界があります。質の高いものを安定的に作られる生産者さんたちと情報共有をしながら、個々人の技術をあげていくのが大切だと思っています。

目標は、農業という職業の新しいあり方をつくること

一番の問題は、農業が技術職過ぎる点ではないかと思っています。そのため、個人の技能に影響を受ける部分がすごく多い気がしています。例えば果樹の剪定にしても、こういう風に枝を切れば良いですよという感じで、だれもができる仕事にしていかなければ、今後、人材不足という問題に直面してしまいます。

キウイは、本当は甘くて、歯ざわりも滑らかで本当は美味しいくだものなんだよということをとにかく伝えたいですね。生産者もしっかりと説明ができていなかった部分はよくなかったのですが、以前は、キウイは追熟をしっかりと行なってから食べるものという認識がほとんどありませんでした。

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